北広島市の除雪車が出動する目安は、ほぼ連続した降雪で積雪深が10センチメートル以上になったときです。数センチの降雪では出動しないことが多いのは、この基準によります。
作業は深夜が原則で、通勤と通学の時間である午前7時までの終了を目標にしています。ただし1回の作業に6時間程度かかるため、明け方に降ると間に合わないこともあります。
ところが、除雪車が通ったあとに玄関前へ残る雪は各家庭の処理になります。この置き雪の扱いから、支援制度と雪堆積場まで順に整理していきます。
- 除雪車が出動する積雪の目安と作業にかかる時間
- かき分け除雪と拡幅除雪と運搬排雪の違い
- 自分の区域を担当する業者と連絡先
- 玄関前に残る置き雪を誰がどう片づけるか
- 除雪が難しい世帯の支援制度と、市民が使える雪堆積場
北広島市の除雪体制はどうなっているか

まず市がどれくらいの規模で除雪をしているかを押さえると、作業の順番や待ち時間の理由が分かりやすくなります。
市内約390kmの道路が対象
市は、市内約390キロメートルの道路を一斉にかき分け除雪すると案内しています。かき分け除雪とは、路面上の雪を道路脇に寄せる方法です。
市の雪対策基本計画では、市道の除雪延長として車道1,192路線383キロメートル、歩道137路線115キロメートルという数字も示されています。
市内の道路をすべて一度に終わらせることはできないため、路線ごとに順番に作業が進みます。自宅前になかなか除雪車が来ないのは、この距離を順に回っているためです。
※出典 ◆ 北広島市「市民の皆さんへのお願い」
※出典 ◆ 北広島市「雪対策基本計画」(PDF)
区域ごとに業者が割り当てられている
作業は市の職員だけで行うのではなく、区域ごとに割り当てられた業者が受け持ちます。令和7年度は16の業者と除雪センターが、市内を17の区域に分けて分担しています。
雪対策基本計画には、除雪車66台と約150人の従事者が受け持ち区域を6時間程度かけて作業するという記述があります。これは平成24年4月現在の保有状況にもとづく数字です。
担当する業者は年度ごとに変わることがあります。令和7年度も、前年度から担当が変わった区域があると市が案内しています。
令和7年度の区域別除雪担当業者(路線によって担当が異なる場合があります)
| 担当する区域 | 業者 | 電話 |
|---|---|---|
| 西の里、西の里北・南・東、虹ヶ丘、大曲(一部) | 田島工業(株) | 011-375-2037 |
| 大曲南ヶ丘、大曲幸町4丁目、大曲 | (株)北流センター | 011-376-3229 |
| 島松(一部)、稲穂町東5〜7・12丁目、稲穂町西5・7・8丁目、中央5・6丁目 | 鈴木造園(株) | 011-376-2414 |
| 北の里(一部)、共栄(一部) | 協業組合エクセル三和 | 011-372-2011 |
| 大曲光、大曲緑ヶ丘5・7丁目 | 広島建設(株) | 011-372-3844 |
| 共栄町1丁目(一部)、東共栄1丁目(一部)、北進町1丁目、美沢、新富町西・東 | 藤山建設(株) | 011-372-3107 |
| 北広島団地・東部地区の歩道除雪 | 広島冨田造園(株) | 011-372-7100 |
| 北進町2〜4丁目、広葉町、西の里(一部) | 北駿建設(株) | 011-375-7241 |
| 大曲中央、大曲並木、大曲緑ヶ丘1〜6丁目、大曲末広、大曲幸町1〜3丁目 | (株)テラックス | 011-854-5680 |
| 輝美町、緑陽町、白樺町3丁目、泉町4丁目、里見町、山手町、南の里、団地幹線道路 | 丸開工業(株) | 011-372-2146 |
| 若葉町、青葉町1〜4丁目、白樺町1・2丁目、高台町、泉町1〜3丁目、松葉町、共栄、北の里 | (株)三幸 | 011-372-5288 |
| 輪厚、輪厚中央、輪厚元町、希望ヶ丘、大曲柏葉 | (株)けいしん水道設備 | 011-802-8930 |
| 共栄町1丁目(一部)、東共栄1〜4丁目、美咲き野、中央1・2丁目、朝日町、稲穂町西6丁目、Fビレッジ | (株)キタヒロ開発 | 011-373-9162 |
| 稲穂町東1〜4丁目・8〜11丁目、稲穂町西1〜4・6丁目 | (株)ヤマコウ工業 | 011-376-8777 |
| 共栄町1〜5丁目、南町 | (株)TS運輸 | 011-372-7221 |
| 大曲工業団地 | 日本道路(株) | 011-377-3797 |
| 中央3丁目、栄町、輪厚工業団地、島松、三島、仁別、東部地区幹線道路、その他の郊外道路 | 除雪センター | 011-373-7751 |
自分の町名がどの区域にあたるかが分かると、問い合わせ先が定まります。路線によっては表と担当が異なる場合があるため、迷ったときは除雪センターへ確かめる流れになります。
※出典 ◆ 北広島市「北広島市区域別除雪担当業者(令和7年度)」
ここで気をつけたい点
約390キロメートルを17区域で分担する体制のため、同じ市内でも作業が入る時間帯は区域ごとに変わります。自宅の区域担当を把握しておくと問い合わせ先を探しやすくなります。
1回の作業に6時間程度かかる
市の説明では、1回の除雪作業に6時間程度を要します。除雪の出動は深夜に実施することを原則とし、通勤と通学の時間である午前7時までに作業を終えることを目標にしています。
ただし深夜や明け方に降雪がある場合、通勤と通学の時間までに終えることは難しくなります。降雪のあった時間帯や気象の状況によっては、安全上の理由から出動できないこともあります。
除雪が来ないこと自体に理由があるという前提で、朝の移動に少し余裕を持たせておくと予定が立てやすくなります。
※出典 ◆ 北広島市「除雪作業について」
問い合わせ先は道路の種類で変わる
除雪の問い合わせ先は、道路の種類によって分かれます。国道36号は千歳道路事務所、国道274号は札幌道路事務所、道道は札幌建設管理部千歳出張所が窓口です。
市道は北広島除雪センターで、電話番号は011-373-7751です。市の常設の担当は土木事務所で、代表の電話番号は011-372-3311、維持管理担当の内線は6104と6105になります。
自宅前の道路がどの区分かが分からない場合は、まず市の土木事務所に聞くと整理がつきます。
※出典 ◆ 北広島市「除雪に関するお問い合わせは」
除雪車が出動する積雪の目安

除雪車は雪が降れば毎回出るわけではありません。市は出動の目安を公表しています。
数字で見る北広島市の除雪
除雪の対象の道路
390kmほど1回の作業の時間
6時間程度出動の積雪目安
10cm以上積雪10cm以上が目安になる
車道の除雪は、ほぼ連続した降雪で積雪深が10センチメートル以上となり、除雪作業が必要なときに出動します。
数センチの降雪では出動しないことが多いのはこのためです。朝起きて雪が積もっていても除雪車が来ていない場合は、この目安に達していない可能性があります。
基準は積雪の深さであって、降雪の回数ではありません。少量の雪が何日か続いた場合は、路面整正という別の作業で対応する形になります。
※出典 ◆ 北広島市「除雪作業について」
作業の種類は5つに分かれる
ひとくちに除雪といっても、市が行う作業は内容ごとに分かれています。どの作業が入るかで、道路の見え方も変わります。
北広島市の除雪作業の種類と出動の目安
| 作業の種類 | 内容 | 行うタイミング |
|---|---|---|
| 新雪除雪(かき分け除雪) | 路面の雪を路肩や歩道や施設帯へ寄せる | ほぼ連続した降雪で積雪深10cm以上 |
| 拡幅除雪 | 寄せた雪をさらに押し広げて道幅を確保する | 道路の幅員が狭くなったとき |
| 路面整正 | わだちや凹凸ができた路面をならす | 出動基準に達しない降雪が続き圧雪が残ったとき |
| 運搬排雪 | 路肩の雪をダンプなどで運び出す | 排雪路線で路線の平均雪堤高が2m程度になったとき |
| 歩道の除雪 | 歩道と自転車歩行者道の除雪 | 計画路線を対象に実施 |
運搬排雪は排雪路線が対象で、路線の平均の雪堤高が2メートル程度になったときの実施です。除雪よりも費用と時間がかかるため、すべての路線で毎年行われるものではありません。
※出典 ◆ 北広島市「雪対策基本計画」(PDF)
ここまでの要点
出動は積雪10センチメートル以上が目安のため、それ未満の日は自力の雪かきで対応する前提で冬を組み立てられます。
来た除雪車がどの作業かで道路の仕上がりが違うため、種類を知っておくと状況を判断しやすくなります。
地区別に出動することもある
市内でも地区によって降り方が違います。そのため全市一斉ではなく、状況に応じて地区別に出動する場合もあります。
隣の地区で除雪車を見かけたのに自分の地区に来ていないときは、この判断が働いている場合があります。区域ごとに担当する業者が違う点も、時間差の理由の1つです。
北広島市は東西に長く、西の里から輪厚まで生活圏が分かれています。同じ市内でも降雪の量が揃わない日が出てきます。
出動を見合わせる判断もある
深夜から明け方にかけて降り続いているときは、作業の安全確保と渋滞防止のため出動を見合わせる場合があります。
この場合は日中や次の作業のタイミングで対応が入ります。除雪車が入るまでの間は、路面の状態が悪いまま朝を迎えることになります。
市は路上駐車や路上への障害物の放置を避けるよう呼びかけています。車が停まっている区間は除雪ができず、雪が残ったままになるためです。
かき分け除雪と排雪の違い

除雪と排雪は別の作業です。この違いを知っておくと、道路脇に雪山が残る理由が分かります。
基本はかき分け除雪
市の除雪の基本は、除雪ドーザーなどで路面の雪を道路脇の路肩や歩道や施設帯へ寄せる、かき分け除雪です。
雪をその場から運び出すのではなく、道路の端へ寄せて車道の幅を確保する作業になります。道路脇に雪の壁ができるのは、この方式によるものです。
寄せられた雪は、そのまま春まで残ることもあります。運び出しは別の作業として扱われます。
※出典 ◆ 北広島市「除雪作業について」
拡幅除雪と路面整正
雪が積み重なって道幅が狭くなってきたときには、寄せた雪をさらに押し広げる拡幅除雪を行います。市はできるだけ道路の幅員を確保するようにしていると説明しています。
また、わだちや凹凸ができた路面をならす路面整正という作業もあります。出動基準に達しない降雪が日々断続的に続き、路面に圧雪部が多く残ったときの作業です。
降雪のたびに同じ作業を繰り返すのではなく、状況に応じて種類が変わります。同じ道路でも、日によって入る作業が違います。
市の除雪は雪を消すのではなく脇へ寄せる作業が基本です。道幅が狭くなったら次の段階の作業が入る、という順番を知っておくと道路状況の見通しが立ちます。
運搬排雪はどんなときに行うか
路肩に寄せた雪が増えて処理しきれなくなると、雪をダンプなどで運び出す運搬排雪を行います。
市の雪対策基本計画では、排雪路線のうち路線の平均の雪堤高が2メートル程度になった場合が目安とされています。
これは必要に応じて実施されるもので、すべての路線で毎年同じように行われるわけではありません。除雪よりも費用と時間がかかる作業です。
歩道の除雪は別の扱い
歩道は車道とは別の計画で除雪されます。市の雪対策基本計画では、歩道137路線115キロメートルが除雪の延長として示されています。
令和7年度の区域別の担当では、北広島団地地区と東部地区の歩道除雪をハンドガイドと人力で行う業者が別に割り当てられています。
通学路の状況が気になる場合は、対象路線かどうかを含めて土木事務所へ相談する形になります。
玄関前に残る置き雪の対処法

除雪で最も相談が多いのが置き雪です。市の考え方をはっきり押さえておきます。
置き雪は各家庭で処理する
市は、市内約390キロメートルの道路を一斉にかき分け除雪するため、玄関先や車庫前に寄せられた雪の処理までは手が回らないとしています。
そのうえで、除雪車が通ったあとの玄関前などの置き雪は各家庭で処理するよう案内しています。
置き雪が出ること自体は作業の仕組み上避けられません。かき分け除雪という方式を選んでいる以上、道路脇に寄せられた雪が家の前に来る形になります。
※出典 ◆ 北広島市「市民の皆さんへのお願い」
固まる前に片づけるほうが楽になる
置き雪は、時間が経つほど踏み固められて重くなっていきます。除雪車が通ったあとの早い段階で処理しておけば、同じ量でも作業は軽く済みます。
除雪は深夜が原則のため、朝起きた時点で置き雪ができている日が大半です。夜のうちに除雪が入った日は、朝の支度の前に少し時間を取っておく形です。
車を出せずに慌てる事態は、この時間の確保で避けやすくなります。冬の朝は15分から30分の余裕を見ておく家庭が多い地域でもあります。玄関前と車庫前の2か所を分けて考えると、必要な時間が読めます。
ここまでを整理
市は玄関先の雪まで対応しないため、除雪車の後の雪かきは冬の家事として最初から予定に入れておくとよいでしょう。
時間が経つと踏み固められて重くなるため、除雪車の通過後なるべく早く片づける習慣が体の負担を減らします。
道路へ雪を出さない
敷地内の雪を道路へ出すことは、道幅を狭くして交通障害の原因になるため市が禁止しています。
市は、河川や空き地への雪捨ても避けるよう求めています。河川への雪捨ては河道閉塞による事故の原因になり、空き地への雪捨ては土地所有者とのトラブルにつながるためです。
自宅の前が片づいても、道路に雪を移しただけでは全体の状況が悪くなります。敷地内に置ききれない場合は、下で説明する雪堆積場を使う形になります。
業者に頼むときの確認事項
敷地の雪を民間の業者に依頼する方法もあります。依頼するときは、作業の範囲、雪を運ぶ先、道路へ一時的に置かない方法を確かめておくと行き違いが起きにくくなります。
料金の体系、作業後に残る雪山と近隣への影響、事故が起きたときの補償も同じ並びの確認先です。
個人で排雪業者を利用する場合でも、排雪までの間に敷地内の雪を道路へ堆積させて道幅を狭くしない配慮が求められます。
除雪が難しい世帯への支援制度

自力での除雪が難しい世帯のために、市は除雪サービスという支援を用意しています。
対象になる世帯の条件
市の雪対策基本計画では、除雪サービス事業の対象として、代わりに除雪を行える親族が市内にいないことが挙げられています。
年齢等の要件は、一人暮らしの高齢者(65歳以上)または高齢者世帯で身体的な事情により除雪作業が困難な世帯、重度の身体障がいのため除雪作業が困難な世帯です。
所得の要件は、市民税が非課税の世帯、市民税が均等割のみの課税世帯などとされています。施設への入所中や病院への入院中の世帯は対象外です。
※出典 ◆ 北広島市「雪対策基本計画」(PDF)
支援の内容は通路部分の除雪
内容は、協力員が玄関から公道までの通路部分を除雪するものです。要件を満たす世帯には無償で除雪が行われます。
敷地内のすべての雪を処理するものではなく、外に出るための通路を確保する趣旨の支援になります。車庫前や庭の雪は対象の外です。
屋根の雪下ろしも含まれません。屋根の作業は別に業者へ依頼する形になります。
自力の雪かきが難しい世帯には市の除雪サービスがあります。対象条件があるため、該当しそうな家族がいるなら冬が来る前に市へ確認しておくとよいでしょう。
自己負担が出る場合
基本の通路除雪に加えて、置き雪の置き換えの除雪や、幅3メートル以内への拡張を希望する場合は自己負担が発生します。
どこまでを依頼するかによって費用の有無が変わります。申し込みのときに範囲を相談しておくとよいでしょう。
制度の内容と受付の時期は年度ごとに更新されます。利用を考えている場合は、冬が本格化する前に市の広報や公式ページで最新の案内を確認してください。
申込先は高齢者支援課
申し込みの窓口は市の高齢者支援課です。市役所の代表電話は011-372-3311で、内線を通じて担当につながります。
申請の受付は冬の前に行われるのが通例です。降り始めてからの申し込みでは、その冬に間に合わないことがあります。
身体の状況が変わった場合は、途中からの申し込みができるかどうかを含めて窓口に相談する形になります。
市民が使える雪堆積場

敷地内に雪を置ききれなくなったとき、市民が雪を持ち込める場所が用意されています。
市内4カ所が案内されている
市民などが利用できる雪堆積場として、西の里、東の里、大曲の3カ所に加えて、札幌市が設営する大曲地区の1カ所が案内されています。
東の里は広島幹線1号線と南9号線の付近、西の里は国道274号と横山バス停の付近、大曲は大曲工場4号線と羊ヶ丘通の付近です。
札幌市が設営する大曲地区の堆積場は、大曲通と厚別東通の付近になります。この場所へ大曲方面から入る場合は、大曲通から右折しての搬入ができません。国道36号または国道274号から厚別東通を経由します。
※出典 ◆ 北広島市除雪情報「雪たい積場」
開放される期間
令和7年度の開放期間は12月20日から12月30日まで、および令和8年1月4日から3月20日までが予定とされています。
札幌市が設営する大曲地区の堆積場だけは、令和7年12月10日からの開放です。年末年始は除かれる形になります。
期間は年度ごとに設定されるため、その冬の案内で確認する部分です。天候や搬入量の状況などで予告なく閉鎖される場合もあります。
敷地に雪を置く場所がなくなったら、市内4カ所の雪堆積場へ運ぶ方法があります。開放期間が区切られているため、利用予定があるなら期間を控えておくとよいでしょう。
利用するときのきまり
きまりは4つです。管理人の指示に従うこと、雪以外の混入物がないようにすること、他の市や町から出た雪を持ち込まないこと、雪以外のごみを捨てないことになります。
予告なく閉鎖される可能性があるため、大量に運ぶ予定の日は余裕を持った計画にしておく形です。
搬入には車が必要です。軽トラックなどを持たない場合は、民間の排雪業者へ依頼する方法もあります。
雪かき道具の選び方と屋根まわりの備え

道具は雪質と作業する範囲で選ぶと、体への負担が変わります。屋根とカーポートの注意点もあわせて整理します。
スコップは雪質で使い分ける
軽い新雪や玄関先の作業には、プラスチック製のスコップが扱いやすくなります。締まった雪や氷が混じった雪には、先端に金属の付いたスコップが向きます。
1本ですべてをまかなおうとせず、雪質に合わせて持ち替えるほうが作業が早く進みます。北海道では2本から3本を使い分ける家庭が多くなります。
置き雪は除雪車に踏み固められているため、金属の付いたものが要る場面です。玄関前の新雪とは道具が変わります。
スノーダンプが向く場面
広い駐車場や、大量の雪をまとめて移動させる作業には、スノーダンプが向いています。北海道ではママさんダンプという呼び名でも知られる道具です。
すくって投げる作業より、押して運ぶ作業のほうが腰への負担が軽くなります。雪を運ぶ距離が5メートルを超えるなら、こちらの方が楽です。
ただし雪を積む場所が敷地内に要ります。置き場所がない場合は、堆積場への搬入や業者への依頼を組み合わせる形です。
道具は雪質と場所で使い分けると作業が楽になります。玄関先用のスコップと駐車場用のスノーダンプ、と役割で2種類そろえるという考え方もできます。
融雪剤の使い方
融雪剤は玄関前や階段や車庫前の凍結対策に役立ちます。ただし散布しすぎると舗装や金属や植栽への影響が出ます。
必要な箇所に少量を使うのが基本です。溶けた水がどこへ流れるかも確かめておくと、別の場所で凍結を起こしにくくなります。
市販のものは塩化カルシウム系と塩化ナトリウム系に分かれます。金属への影響を避けたい場所では、成分を見て選ぶ形になります。
屋根とカーポートは無理をしない
屋根の雪下ろしについて、北海道は複数人での作業、滑り止め、命綱の使用、周囲の確認を呼びかけています。
低い屋根でも油断せず、晴れた日ほど屋根の雪が緩んで落ちやすくなる点に注意が要ります。
カーポートは製品ごとに耐えられる積雪量が決まっています。北広島市の垂直積雪量は140センチメートルという設定です。雪が偏っているときや湿った重い雪が積もったときは、無理に下へ入らない判断が要ります。
※出典 ◆ 北海道 建設部住宅局建築指導課「垂直積雪量」
北広島の雪はどれくらい降るのか

備える量の見当をつけるために、気象のデータも見ておきます。
月別に見るとどの時期が多いか
北広島市内には気象庁の平年値が公表されている観測地点が確認できないため、石狩地方の目安としては札幌の観測値を参照する形になります。
札幌の降雪量の平年値(1991年から2020年)
| 月 | 降雪の深さの合計 | 備考 |
|---|---|---|
| 11月 | 30cm | 根雪の前の降り始め |
| 12月 | 113cm | 除雪の出動が本格化する |
| 1月 | 137cm | 年間で最も多い |
| 2月 | 116cm | 1月に次いで多い |
| 3月 | 74cm | 3月の後半から落ち着く |
| 4月 | 6cm | 根雪の終わり |
| 年合計 | 479cm | 1日の降雪量の最大は34cm・最深積雪は97cm |
1月と2月に山が来て、3月から急に落ち着いていく流れです。この2か月だけで年間の半分を超える253センチメートルが降ります。除雪の負担も同じ時期に集中します。
※出典 ◆ 気象庁「過去の気象データ検索(札幌の平年値)」
建築の基準に使われる積雪量
北海道は建築基準法施行令にもとづき、市町村ごとの垂直積雪量を定めています。北広島市は140センチメートルです。
隣接する千歳市は80センチメートル、恵庭市は90センチメートルで、北広島市はこの2市より大きい設定になっています。屋根やカーポートの設計はこの数値を前提に行われます。
降雪量と積雪量は別の数字です。降った量の合計が降雪量、その時点で積もっている深さが積雪量になります。
※出典 ◆ 北海道 建設部住宅局建築指導課「垂直積雪量」
降雪の山は1月と2月に来ます。道具の準備や支援の申し込みは、山が来る前の初冬までに済ませておくとよいでしょう。
市の統計にも市内の観測がある
北広島市の公式統計には市内の気象概況があり、平均気温、総降水量、最深積雪、降雪量などが収録されています。
出典は西の里の種苗管理センター北海道中央農場と土木事務所です。市内の実際の値を知りたい場合は、こちらを見る形になります。
札幌の平年値は目安として使い、市内の実測は市の統計で確かめると、その年の状況がつかめます。
よくある質問

北広島市の除雪について、冬を迎える前によく寄せられる質問を3つ選びました。
私道も市が除雪してくれますか
市が計画的に除雪しているのは市道です。私道の扱いは道路の状況によって異なるため、自宅前の道路がどの区分かも含めて土木事務所へ確認してください。市には私道の除雪補助という制度もあり、条件を満たす私道が対象です。
除雪の日に路上へ車を停めているとどうなりますか
路上に駐車していると、その部分の除雪ができず、雪が残って通行の妨げになります。市は路上駐車や路上への障害物の放置を避けるよう呼びかけています。車の乗り入れ用の台や除雪用具も、作業の障害になるため路上には置かない扱いです。
除雪車が来る時間は分かりますか
個別の到着時刻は示されていません。除雪の出動は深夜が原則で、午前7時までの終了を目標としています。1回の作業に6時間程度かかるため、深夜に降り始めた日は朝の時点でまだ作業中という場合もあります。
まとめ
北広島市の除雪は、ほぼ連続した降雪で積雪深10センチメートル以上を目安に出動し、道路の雪を端へ寄せるかき分け除雪が基本です。
置き雪が各家庭の処理になる点を前提に備えておくと、冬の朝の負担を見積もりやすくなります。
北広島の除雪の要点
- 出動の目安はほぼ連続した降雪で積雪深10cm以上
- 1回の作業は6時間程度・深夜が原則で午前7時までの終了が目標
- 対象は市内約390kmの道路・令和7年度は16業者と除雪センターで分担
- 基本はかき分け除雪なので道路脇に雪が残る
- 玄関前の置き雪は各家庭で処理する(固まる前が楽)
- 敷地内に置ききれない雪は市内4カ所の雪堆積場へ
- 札幌の平年値では1月137cm・2月116cmで年479cm


